流転海47号

安泰寺文集・平成22年度


進 (山口県・六十一歳・元サラリーマン)


 私はここ3・4年安泰寺での修行をお休みしています。でも自宅では毎日45分の坐禅を続けています。ときどきサボることもありますが、今後とも坐禅は続けるつもりです。何故かと言うと、最近特に「坐禅は安楽の法門」であることが少し分かったような気がするからだと思います。

 私の本箱に安泰寺文集/流転海が7冊となり、今年も文集の投稿依頼がメールで来ました。今では安泰寺との交流はこの文集のみとなっていますが、私にとっては大事な絆となっています。

 今年8月から西嶋和夫老師著「正法眼蔵提唱録」を読み始めています。宇部市図書館にこの蔵書が置いてあることはかなり以前から知ってはおりましたが、内容が難解で、また全34巻と量が多く、今まで取り掛かることに躊躇していました。だが、現在9巻まで読み終え、読み始めると今まで読んだ仏教関係の本と違って非常に分かりがよい感じがします。何故かと言うと毎回の提唱の後に受講者との質疑応答があり、これが私にとって「正法眼蔵」の理解に役に立ちました。勿論、深い理解は私にとって無理ではありますが、平たく分かることは「日々の日常生活をコツコツと一生懸命にやること」だと思います。逆に言うと「この世に魔法も特効薬もないこと」だと思います。そして、それはだれにでも可能なことであり、それを続けることが重要で、これこそが人生であり、生であり、また死でもある、と考えています。


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