本の紹介

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迷える者の禅修行

「坐禅メディテーションを、一度やってみないか」
そんな怪しげな勧誘を、彼はあっさり断りました。
「別に興味ないよ」
「一度もやってみないで、どうして興味がないといえるのだ。やってからでない、判断ができないではないか」
まだ十六歳だった青年はその理屈にだまされて、一度だけ坐禅をすることにしました。場所は東西が統一する前の、旧西ドイツの地方都市にある全寮制の高等学校でした。
その青年は今や、日本の山奥の禅寺の住職をしている、私です。彼、いや私、がそこまで魅せられてしまったものは何だったのでしょうか。どうして日本に渡っ て、禅僧になろうという夢を抱くようになったのでしょうか。そして、いよいよ日本で仏道に入門したあと、抱いていた理想とそこにあった現実のギャップに気 づき始めたころ、彼は何をしていたのか。住職となった今、私自身の修行を振り返ってみて、修行のあり方、日本仏教のあり方、大人としての生き方を考えた結 果は『迷える者の禅修行―ドイツ人住職が見た日本仏教』という本です。   《ネルケ無方》

AMAZONで注文: 迷える者の禅修行―ドイツ人住職が見た日本仏教 (新潮新書)

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裸の坊様

「国 家、集団、性欲、家族愛、隣人愛、私-すべてをつなぐのは禅の実践。キリスト教文化の中で育ち、違和感を感じ続けたドイツ人青年は、禅と出合い、日本で禅 僧となった。身体と頭、キリスト教と仏教、国家と個人、いくつもの境界を超えて、異文化を実感するなかで、一貫するのは禅的生き方。山奥の禅堂・安泰寺の 九代目の堂頭として、坐禅と自給自足に一生をかける――と、覚悟を決めたその対極に、最愛の妻、家族の幸せを考えるアンビバレントな現実がある。禅僧とし ての矜持から、集団に対しての責任、そして家庭――引き裂かれつつ、悩み尽きない禅僧の赤裸々な現在。」(帯より)
AMAZONで注文: 裸の坊様-異文化に切磋琢磨される禅プラクティス 

ただ坐る

ただ坐る

安泰寺の堂頭による坐禅入門。なぜ今、坐禅を?、という問いから出発し、坐禅に向かう姿勢、環境の整理、身・息・心のととのえ方から、坐禅と実生活にも言及する。前書きと目次はこちら。 「無宗教の日本人には“心の主食”が欠けている 日々の坐禅は“生活の軸”となり、 人生はうまく回りだす 多くの悩みやストレスを抱える現代人は、常に思考を巡らせていて“頭でっ かち”になっています。正解を追い求めることをやめ、坐禅という「考えな い時間」をつくることで、一日の内容は確実に違い、そして人生そのものも 変わっていきます。 日本とは異なる文化圏出身の禅僧だからこそ見える仏教の意義を改めて確認し、 今日から坐禅の旅へいざ出発! 」(出版社の内容紹介より) AMAZONで注文: ただ坐る 生きる自信が湧く 一日15分坐禅 

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禅の教え 生きるヒント33

800 年たった今でも通用する禅僧道元の哲学的思想とその教えには、先の見えない不安な時代に目指さなければならない社会への考察や生きるための智慧がたくさん 詰まっている。禅の名著「正法眼蔵」から人生の苦難を乗り越えるために心に響く言葉と日常生活におけるその実践方を兵庫県安泰寺住職のドイツ人禅僧がわか りやすく説く。

AMAZONで注文: ドイツ人住職が伝える 禅の教え 生きるヒント33

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道元を逆輸入する

諸法の仏法なる時節…
At the time when you awaken to the way things really are….

道元が伝えたかったことが、日本人にだけ伝わるものであるはずがない。欧米人にも、インド人にも、アフリカ人にも、誰にでも理解しようと思えば理解できるものであるはずだ。
「仏法」とは何か? 私は「法」をあえて “dharma” などと訳さないで、 “thing” にした。そうすると、素直に訳せば”When all things are buddha things” になる。しかし、”buddhathing” では、英語になっていない。「仏」とは目覚めた人のこと、またそのあり方を指している。ならば、「諸法の仏法なる時節」を「曇りのない目で見たときの、物事の本当の姿」という解釈はできないだろうか。喜怒哀楽の色めがねを取ったときに見えてくる、ものごとのありのままの姿。
今、あなたが生きているその瞬間に、仏は確かに息づいている。本当の「仏」とはほかに求めるものではなく、今ここ、あなたの足下で実現させなければならないのだ。
自分のエゴを手放して、無執着で生きることが仏の働きの《現成》なのだ。それ以外に仏を追い求めても仕方ないというのが道元のメッセージだ。そしてこのメッセージの宛先は誰か? 私たちだ。(本文より)

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迷いながら生きる

■この世に「救い」はなく、「悟り」もない。ただ「今、生きること」に没頭しよう。

◎「ありのままの自分」を認めてほしい……。
◎自分の人生、本当にこれでいいのだろうか?
◎何ものにも縛られずに自由に生きたい。

こんな思いを抱いているすべての人へ。安易に答えを求めず、「考え、迷うこと」を促す本書、ぜひ読んでほしい一冊です。

「やればできる」や「夢を追い続けろ」など、この本の中でそんなことは一切言いません。
ありもしない「本当の自分探し」から卒業し、「いま現にここにある、自分の迷いに自信を持つこと」それを私は勧めたいと思います。

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8practice

禅が教える「大人」になるための8つの修行

「八大人覚」は、道元禅師著『正法眼蔵』の最後の一巻です。
一、「少欲(しょうよく)」執着しないように
二、「知足(ちそく)」手放すように
三、「楽寂静(ぎょうじゃくじょう)」よそ見をしないように
四、「勤精進(ごんしょうじん)」いつも自分の頭で考えるように
五、「不忘念(ふもうねん)」観じつづけるように
六、「修禅定(しゅぜんじょう)」集中するように
七、「修智慧(しゅちえ)」実践しながら生きるように
八、「不戯論(ふけろん)」言葉にとらわれないように

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