安泰寺では、毎年12月1日から8日の午前零時まで「臘八接心」を行います。一日に15回の坐禅を一週間にわたって行う、1年で最も厳しい接心です。先日、今年もこの臘八接心を終えました。

この行事は、12月8日にお釈迦様が悟りを開いたことにちなんでいます。伝説では、このように語り継がれています。

6年間の苦行を続けた末、それだけでは悟りを開けないと気づいた釈迦は、スジャータからの施しを受けた後、「悟りを開くまでは立ち上がらない」と決意して、瞑想に入ります。すると、悪魔がさまざまな姿に変わって、釈迦の瞑想を妨害しようとします。しかし釈迦は動じることなく、瞑想を続け、最終的には悪魔を退けます。これが「降魔成道」のエピソードです。

この話は神話のように聞こえるかもしれませんが、実際に私たちが坐禅をしているときの経験そのものでもあります。坐禅の中では、さまざまな考えや感情、感覚が次々と浮かんできます。そしてときどきそれらの中に迷い込みそうになります。私たちが坐禅で目指すのは、それらに巻き込まれることなく、また無理に押さえつけるのでもなく、ただ姿勢を保ち、これらを認めて、経験し、最後には手放すことです。

これは坐禅だけでなく、私たちの日常生活にも当てはまります。自分の凡夫さを目の当たりにする毎日ですが、修行とはそれを否定したり抑え込んだりすることではなく、自分の中の「悪魔」と向き合い、しっかりと受け入れていくことだと思います。

臘八接心の後には、お釈迦様の成道を記念して、成道会という法要が行われるのが通例です。安泰寺でも、ささやかな儀式を行います。しかし釈迦の生涯は、仏教の実践者にとって崇拝の対象ではなく、自らが実践し、体験していくべきものです。私たちは日々、一瞬一瞬、悪魔と対面し、刻々の成道を狙って修行するのです。その意味で、成道会はただの儀式に終わらせず、日々の実践の一環として大切にしていきたいと思います。

興雲