ヤンさんのぺちゃくちゃプレゼンテーション
「講演者は公募制である。参加者の多くはデザイン、建築、写真、芸術といった背景を持つ人が多く、若手クリエイターの交流の場として機能している。各講演者は、1枚あたり20秒で自動的に切り替わるスライドを20枚使って、自分の作品の紹介やアイデアの説明をする」(ウィキペディアより)
プレゼンテーションは2011年6月28日にベルリンで行われた。オリジナルはこちら:Pecha Kucha Berlin #24
"どこかのド田舎に、安泰寺をという禅モナステリーがある"
"朝3時45分、起床。顔を洗ってから、うすくらい本堂へ。壁をむくこと2時間"
"俺が来た当初の庭はこんな感じだった"
"ちょっとしたスケッチを一つ二つ作っててさ、これが二つ目。一応、教科書どおり"
"まずは木の剪定からやった。ここは何年もの間、だれも何もやっていなかったようだ"
"それからアジサイを雑草のごとく引っこ抜いた。信じられないかもしれないが、寺には重機もあった。それでやった"
"こいつら、かなり重かったぜ。境内を歩き回って、一番気に入った石を選んだのさ"
"まぁ、俺一人でやったわけではない。あいつ、かなりの働き者だったよ"
"そうじゃない奴もおったけど"
"俺なんか、野菜の種蒔きごときより、力仕事のほうがずっとむいているほうだと思う"
"だからこそ、禅ガーデン造りを提案したのさ"
"いわゆる枯山水(かれさんすい)、まぁ典型的な石庭だ。重機以外は簡単な道具しかなかった。全部手作り"
"少しずつ、形が見えてきただろう。寺のグランドからコケをパッチワークのように移植してきた"
"他所から購入してきたのは砕石だけだった。高いものではないよ。寺だし、金がない"
"それから、これはめんどくさかった。あれ、あれなんといってたっけ"
"クマデ?"
"違う、ちがう。車輪が一つだけついているやつだよ"
"一輪車!?"
"そう、そう、一輪車。二人で一輪車を使って砕石を広げたのさ"
"俺は5週間しかおれなくて、5月にはドイツに帰った"
"その後、安泰寺の連中が仕事を終えた"
"上は完成した後の庭の写真。まあまあのできではないか"
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