流転海48号

安泰寺文集・平成23年度


竹内秀晃


 2011年11月8日の今日は作務として、ダム掃除をしてきました。道なき道を30分ほど歩き、泥だらけになりながら土砂を除ける。想像以上の過酷さに水の有難さを考えずにはいられませんでした。普段、蛇口を捻るだけで当たり前に出てくる「水」は自分で賄うとこんなにも大変なのかぁと驚いてしまったほどです。こりゃあ言われなくてもムダ遣いは辞めますって!
 これが安泰寺に習う自給自足。自然とは縁もゆかりもないコンクリートジャングル東京で生まれ育った我が身には、とても新鮮で貴重な経験です。
 座禅の経験も忘れられません。特に五日接心。あまりのキツさに最終日は頭もボンヤリ、意識朦朧とした状態でカレーライスに有りつく次第でした。最中は逃げ出したくて仕方なかったけど、普段意識もしない自身の奥深くまで入り込むコトができ、人生の指針とも言えるべきものを見つけられました。
 そうそう、カレーライスで思い出したけど、精進料理も印象深い!絶対ウマくはないだろーと決めつけていたけど、大マチガイ。典座さんによって作られる料理の数々は、とても今ある食材だけで調理されたモノとは思えないほど多種多様で美味。毎日の食事を原動力に、作務や坐禅に取り組む日々です。
 最後になりましたが、堂頭さんを始めとした長期参禅の方々。こんなボクなんかに非常に親切で温かい応対を有難うございます!!もうあと 二週間ほど修行させていただきます、至らない事だらけだと思いますが、宜しくお願い致します!!
 拙い文章力ゆえにチグハグな構成になってしまって申し訳ないですが、以上が、驚きと気付きと感謝に満ちたボクの安泰寺ライフです。


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