高井

私は、9月6日に上山して以来、約3ヶ月の修行生活を送ってきました。

初めは、体力的にも精神的にも大変で、この先やっていけるかどうか不安でしたが、ようやく体が慣れてきて、いよいよここから本格的な安泰寺での生活のスタートだと感じています。

振り返ってみると、仕事を辞めて全てを投げ出し、一から始める決意で安泰寺に来たのですが、自分の意思でここに来たというよりも、自分ではコントロールできないものに流されてとうとうここまで辿り着いてしまったという実感があります。

私は、大学生時代から社会人生活に至るまでの約10年間、常に「心ここにあらず」というか、うわの空で生きてきました。

いつも何か別のものを求めていましたし、仕事も勉強も「どうでもいい」と思いながら、仕方なくやっていました。

そんな死人のような生活の中で、ふと学生時代にしていた座禅を始めたときに、久しぶりに「生きてて良かった」という実感を持つことができました。

この道は、恐らく生涯追求することができるものだ、できれば全生活を仏道に投げ入れたいという思いで、この度、安泰寺で修行生活を送る決意をいたしました。

まだ、3ヶ月しか経っておらず、分からないことばかりで、この先どうなるかも予測できませんが、日々の修行生活を通じて手応えのようなものは感じています。

また、堂長さんを始め、先輩方や修行仲間の温かいご指導のおかげで、一人では絶対にできないこのような修行生活を送らせて頂けることは、感謝してもしきれません。

今は「この先、自分がどう変わっていくか」ということを、非常に楽しみに思っています。

これからの修行生活、一分一秒たりとも無駄にすることなく、一生懸命過ごしていきたいと思います。

以上