自分が住んでいる国がいやならば、いざ違う国に移住をすればよいと思います。
しかし、せっかく遠い外国に移住したとしても、そこでもいやなところが目に付く・・・。それは人間の性で仕方ありません。
自分から変えなければいけないのに、「いや、環境が悪い!」という。
今回、書評する「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」と「イケテない日本」もそうです。住んでみた、とはいっても、川口マーンという日本人がドイツに30年も住み、ノイマンというドイツ人も日本にすでに20年も滞在いている。それぞれ、いかに異邦での生活が不便でむかつくのか書き連ねています。
「イケテない日本」は日本では全く売れませんでしたが、ドイツでは大ヒットし「なぜ日本人はむかつくか」「なぜ日本人は狂っているか」といった続編まで産みました。そんなにむかつくなら、自分の国に帰ればいいじゃないか、だれしも思うでしょう。そんなに無駄な骨折りをしなくても?
自虐的になる必要は何もないが、相手の国を貶めてまで自分の地位を高めるのもどうか、と思います。このお二人は本当のところ、互いに日本とドイツという異邦でこれからも住み続け、バカならない印税で快適な生活をしているのではないでしょうか。