Monthly Archives: June 2018

正法眼蔵・行持の講義、2018年6月30日

眞丹第二祖大祖正宗普覺大師は、神鬼ともに嚮慕す、道俗おなじく尊重せし高徳の師なり、曠達の士なり。伊洛に久居して群書を博覽す。くにのまれなりとするところ、人のあひがたきなり。法高徳重のゆゑに、神物倏見して、祖にかたりていふ、將欲受果、何滯此耶。大道匪遠、汝其南矣(將に受果を欲はば、何ぞ此に滯るや。大道遠きに匪ず、汝其れ南へゆくべし)。
あくる日、にはかに頭痛すること刺がごとし。其師洛陽龍門香山寶靜禪師、これを治せんとするときに、空中有聲曰、此乃換骨、非常痛也(空中に聲有りて曰く、此れ乃ち骨を換ふるなり、常の痛みに非ず)。
祖遂以見神事、白于師。師視其頂骨、即如五峰秀出矣。乃曰、神汝相吉祥、當有所證。汝南者、斯則少林寺達磨大士、必汝之師也(祖遂に見神の事を以て、師に白す、師その頂骨を視るに、即ち五峰の秀出せるが如し。乃ち曰く、汝が相、吉祥なり、當に所證有るべし。神の汝南へゆけといふは、斯れ則ち少林寺の達磨大士、必ず汝が師なり)。
この教をききて、祖すなはち少室峰に參ず。神はみづからの久遠修道の守道神。このとき窮臈寒天なり。十二月初九夜といふ。天大雨雪ならずとも、深山高峰の冬夜は、おもひやるに、人物の窓前に立地すべきにあらず。竹節なほ破す、おそれつべき時候なり。しかあるに、大雪匝地、埋山沒峰なり。破雪して道をもとむ、いくばくの嶮難なりとかせん。つひに祖室にとづくといへども、入室ゆるされず、顧眄せざるがごとし。この夜、ねぶらず、坐せず、やすむことなし。堅立不動にしてあくるをまつに、夜雪なさけなきがごとし。ややつもりて腰をうづむあひだ、おつるなみだ滴滴こほる。なみだをみるになみだをかさぬ、身をかへりみて身をかへりみる。
自惟すらく、
昔人求道、敲骨取髓、刺血濟饑。布髪淹泥、投崖飼虎。古尚若此、我又何人(昔の人、道を求むるに、骨を敲ちて髓を取り、血を刺して饑ゑたるを濟ふ。髪を布きて泥を淹ひ、崖に投げて虎に飼ふ。古尚此の若し、我又何人ぞ)。
かくのごとくおもふに、志氣いよいよ勵志あり。
いまいふ古尚若此、我又何人を、晩進もわすれざるべきなり。しばらくこれをわするるとき、永劫の沈溺あるなり。
かくのごとく自惟して、法をもとめ道をもとむる志氣のみかさなる。澡雪の操を操とせざるによりて、しかありけるなるべし。遲明のよるの消息、はからんとするに肝膽もくだけぬるがごとし。ただ身毛の寒怕せらるるのみなり。(http://www.shomonji.or.jp/soroku/genzou16b/index.html)

Our great Ancestor Eka, the Second Chinese Ancestor, was of lofty virtue.
He was a magnanimous and cultured person, adored by deities and daemons, both
of whom were drawn to him. He was esteemed alike by followers of the Way and
by the worldly. He resided for a long time between the rivers Ii and Lo, where he
read extensively on a wide variety of subjects. He was considered to be a person
rare in any country, one who is seldom encountered. Because of the loftiness of his Dharma and the dignity of his virtuous ways, a strange and wondrous being
suddenly appeared and said to him, “If you really desire to receive the fruits of
your endeavors, why do you tarry here? The Great Way is not far off. Just go to the
south.”
The following day, the Ancestor suddenly had a stabbing headache. His
teacher at the time, a teacher of meditation named Kōzan Hōjō of Dragon Gate
Mountain in Loyang, was about to treat his condition when a voice from out of the
blue said, “This is due to an altering of the skull and is not an ordinary headache.”
Our Ancestor then told his teacher about his encounter with the strange and
wondrous being. When the teacher looked at the top of Eka’s head, it was as if five peaks had blossomed forth, whereupon he said, “This feature of yours is an
auspicious sign, and you will surely have an awakening to the Truth. This
wondrous being’s telling you to go south is because Great Master Bodhidharma of
Shōrin-ji Temple is undoubtedly to be your Master.” Heeding these instructions,
our Ancestor Eka then left in order to train with Bodhidharma, who was residing
atop a remote mountain peak. As for the wondrous being, he […]

弁道話講義(三回目)、2018年6月25日

諸佛如來ともに妙法を單傳して、阿耨菩提を證するに、最上無爲の妙術あり。これただ、ほとけ佛にさづけてよこしまなることなきは、すなはち自受用三昧、その標準なり。この三昧に遊化するに、端坐参禪を正門とせり。
この法は、人々の分上にゆたかにそなはれりといへども、いまだ修せざるにはあらはれず、證せざるにはうることなし。はなてばてにみてり、一多のきはならんや。かたればくちにみつ、縦横きはまりなし。
諸佛のつねにこのなかに住持たる、各各の方面に知覺をのこさず。群生のとこしなへにこのなかに使用する、各各の知覺に方面あらはれず。
いまをしふる功夫辨道は、證上に萬法をあらしめ、出路に一如を行ずるなり。その超關脱落のとき、この節目にかかはらんや。
予、發心求法よりこのかた、わが朝の遍方に知識をとぶらひき。ちなみに建仁の全公をみる。あひしたがふ霜華、すみやかに九廻をへたり。いささか臨濟の家風をきく。全公は祖師西和尚の上足として、ひとり無上の佛法を正傳せり。あへて餘輩のならぶべきにあらず。
予、かさねて大宋國におもむき、知識を兩浙にとぶらひ、家風を五門にきく。つひに大白峰の淨禪師に參じて、一生參學の大事ここにをはりぬ。それよりのち大宋紹定のはじめ、本鄕にかへりし。すなはち弘法救生をおもひとせり、なほ重擔をかたにおけるがごとし。しかあるに弘通のこころを放下せん、激揚のときをまつゆゑに。しばらく雲遊萍寄(うんゆうひょうき)して、まさに先哲の風をきこえんとす。
ただしおのづから名利にかかはらず、道念をさきとせん、眞實の參學あらんか。いたづらに邪師にまどはされ、みだりに正解をおほひ、むなしく自狂にゑふて、ひさしく迷鄕にしづまん。なにによりてか般若の正種を長じ得道の時をえん。貧道はいま雲遊萍寄をこととすれば、いづれの山川をかとぶらはん。これをあはれむゆゑに、まのあたり大宋國にして禪林の風規を見聞し、知識の玄旨を禀持(ぼんぢ)せしをしるしあつめて、參學閑道の人にのこして、佛家の正法をしらしめんとす。これ眞訣ならんかも。

よく見れば 薺花咲く 垣根かな ー松尾芭蕉

本堂回り、2018年6月21日

梅雨の晴れ間(第二倉庫→田んぼ)、2018年6月16日

6月の講演の告知&梅雨入りの安泰寺、2018年6月9・11日

6/24 仙台の国際ヨガdayの一環で、『ZEN FOR NOTHING』の上映会があります。お近くの方はぜひお出かけください。www.yogacco.com

仏教伝道協会 「ネルケ無方の処方箋」:VOL.02 育てること、育つこと

17日(日) 名古屋市 朝日カルチャーセンター名古屋教室 13:00~14:30 講義 15:00~16:30 椅子禅
18日(月) 東京都 神保町 19:00~21:00 サンガくらぶ「120分de仏教書」 
19日(火) 新潟県 長岡市 興国寺  19:00~21:00 仏教文化講話
20日(水) 新潟県 長岡市 興国寺  6:00~7:00 仏教文化講話(講演後、朝粥)
20日(水) 東京都 日本橋 Kandyで、15:00~17:00 “Sex&Money” 藤田一照師と「お金」について対談。申し込み:kandyアッとvkj.co.jp 件名:「法話会」
23・24日(土・日) 新温泉町 西光寺 永代経で講演(三回)。
25日(月) 京都府 宮津市 智源寺 13:30~15:00: 「弁道話」(第三回目)

6月の講演の告知&梅雨入りの安泰寺、2018年6月9・11日

6/24 仙台の国際ヨガdayの一環で、『ZEN FOR NOTHING』の上映会があります。お近くの方はぜひお出かけください。www.yogacco.com

仏教伝道協会 「ネルケ無方の処方箋」:VOL.02 育てること、育つこと

17日(日) 名古屋市 朝日カルチャーセンター名古屋教室 13:00~14:30 講義 15:00~16:30 椅子禅
18日(月) 東京都 神保町 19:00~21:00 サンガくらぶ「120分de仏教書」 
19日(火) 新潟県 長岡市 興国寺  19:00~21:00 仏教文化講話
20日(水) 新潟県 長岡市 興国寺  6:00~7:00 仏教文化講話(講演後、朝粥)
20日(水) 東京都 日本橋 Kandyで、15:00~17:00 “Sex&Money” 藤田一照師と「お金」について対談。申し込み:kandyアッとvkj.co.jp 件名:「法話会」
23・24日(土・日) 新温泉町 西光寺 永代経で講演(三回)。
25日(月) 京都府 宮津市 智源寺 13:30~15:00: 「弁道話」(第三回目)

6月の講演の告知&梅雨入りの安泰寺、2018年6月6・9日

10日(日) 大阪市  朝日カルチャーセンター中之島教室 11:00~12:30 講義 13:15~14:45 椅子禅
17日(日) 名古屋市 朝日カルチャーセンター名古屋教室 13:00~14:30 講義 15:00~16:30 椅子禅
18日(月) 東京都 神保町 19:00~21:00 サンガくらぶ「120分de仏教書」 
19日(火) 新潟県 長岡市 興国寺  19:00~21:00 仏教文化講話
20日(水) 新潟県 長岡市 興国寺  6:00~7:00 仏教文化講話(講演後、朝粥)
20日(水) 東京都 日本橋 Kandyで、15:00~17:00 “Sex&Money” 藤田一照師と「お金」について対談。申し込み:kandyアッとvkj.co.jp 件名:「法話会」
23・24日(土・日) 新温泉町 西光寺 永代経で講演(三回)。
25日(月) 京都府 宮津市 智源寺 13:30~15:00: 「弁道話」(第三回目)

仏教伝道協会 「ネルケ無方の処方箋」:VOL.02 育てること、育つこと