ご無沙汰をしています。安泰寺は今、静寂の世界の只中にあります。
去年の12月16日には、雲水と参禅者御一行が安泰寺を下山し、各方面で托鉢をしたり、帰省したりしていました。
ネルケ家はしばらく安泰寺に残りました。二学期の最後の登校日となるはずだった21日の朝には「暴風雪」と「波浪」の警報が出たため、学校は既に休みに入りました。雪が積もる中であたふたをしながら、妻と私が最後の荷物を車に載せて、浜坂の駅前の空家に引越しました。子供は三学期だけは浜坂の北小学校へ転校し、春から東小学校に戻る予定です。
私は東京・名古屋・大阪へ出向いて、2013年の最後の講演ツアーしまし南青山のヨガスタジオでの坐禅ワークショップの様子は、こちらでご覧になれます:
http://maeyoga.com/archives/5077

昨日の朝は安居者が浜坂に集まり、「池ケ平口」までバスで向かいました。

そこから重い荷物を背負って、かんじきで4キロの道のりを登らなければなりません。「重い荷物」のほとんどは、頂いた餅です。春までの食料です。9時に出発をし、お寺に着いたのは13時過ぎでした。荷物が重いだけではなく、日本海側の湿った雪も重く、かんじきが外れることもしばしばありました。歩いて一時間の時です:

昼頃、Sカーブを登って:

今日から三月の末までが雪籠りの時期です。毎朝、坐禅をしたあとに経典の勉強会を開いています。今年の輪講のテーマは「学道用心集」と「弁道話」です。薪ストーブを囲んで、滞在者は交代ごうたいにテキストを解釈し、自らの見解を述べてから、時には和を重んじながら、時には自己を主張しながらディスカッションをします。私も三月までの静かな時間で多く参究をし、新たな著書も書いてみたいと思います。

2月8日発売予定:
日本人に“宗教”は要らない

春になれば、世界中から新顔の参禅者も見えてくるはずです。彼らとともに、これからの世界に向けてどのような修行ができるのでしょうか。この問こそ、安泰寺の私たちが今取り組まなければならない最大の課題です。

来月の14日には先住、宮浦信雄老師が除雪の作業中に不良の事故に遭ってからすでに12年です。ですので、今年はの安泰寺八世の13回忌、それから3月18日には六世、内山興正老師の17回忌、そして12月21日には五世、沢木興道老師の50回忌があります。2月も3月も、そして12月も、いずれも安泰寺が雪に覆われている時期です。秋の10月8日に三人の先達を偲ぶために法要を計画しています。