典座教訓(16回目の輪講)、2020年2月17日
典座教訓の全文はこちら: antaiji.org/archives/jap/ten.shtml
今日のテキストの原文は:
所謂大心とは、其の心を大山(だいせん)にし、其の心を大海にす。偏(へん)無く黨(とう)無き心なり。
兩を提(ひさげ)て輕しと爲なず、鈞を扛(あ)げて重しとすべからず。春聲(しゅんせい)に引か被(れ)て、春澤(しゅんたく)に游(あそ)ばず。秋色を見ると雖も、更に秋心無し。
四運(しうん)を一景(いっけ)に竸ひ、銖兩(しゅりょう)を一目に視る。
是の一節に於て大の字を書すべし。大の字を知るべし。大の字を學すべし。
夾山(かつさん)の典座、若し大字を學せずんば、不覺の一笑もて、大原を度すること莫らん。
大イ禅師、大字を書せずんば、一莖柴(いっきょうさい)を取て、三たび吹くべからざらん。
洞山和尚、大字を知らずんば、三斤の麻を拈じて、一僧に示すこと莫らん。
應に知るべし向來の大善知識は、倶に是れ百艸頭上に、大字を學し來て、今乃ち自在に大聲を作し、大義を説き、大事を了し、大人を接し、者箇(しゃこ)一段の大事因縁を成就する者なり。
住持。知事。頭首。雲衲。阿誰(たれか)此の三種の心を忘却する者ならんや。
(山+亠+日)(とき)に嘉禎三丁酉春。記(き)して後來學道の君子に示す。
觀音導利興聖寶林禪寺住持傳法沙門道元記(しる)す。
ネットでも、典座教訓の英訳がご覧になれます。奥村正博老師とは別バージョンです:
Instructions for the Cook (Stanford translation)
INSTRUCTIONS FOR THE TENZO (translated by Anzan Hoshin & Yasuda Joshu)
典座教訓 、英語と日本語(15回目の輪講)、2020年2月14日
日本語は48:15分からです。
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今日のテキストの原文は:
所謂老心とは、父母の心なり。譬へば父母の一子を念ふが若(ごと)し。三寶を存念すること、一子を念ふが如くせよ。
貧者窮者(ぐうしゃ)、強(弓+(口+虫))(ち)ながちに一子を愛育す。其の志如何ん。外人識らず。父と作り母と作て方(まさ)に之を識る。
自身の貧富を顧みず。偏(ひとえ)に吾子の長大ならんことを念ふ。
自の寒きを顧みず、自の熱きを顧みず、子を蔭(おほ)ひ子を覆(おほ)ふ。
以て親切切切の至りと爲す。
其の心を發(おこ)す人、能く之を識る。其の心に慣ふ人、方に之を覺る者なり。
然あれば乃ち水を看穀を看るに、皆な子を養ふの慈懇を存すべき者か。
大師釋尊猶ほ二千年の佛壽を分て、末世の吾れ等を蔭ひたまふ。其の意如何ん。唯だ父母の心を垂るるのみ。
如來は全く果を求むべからず。亦た富を求むべからず。
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INSTRUCTIONS FOR THE TENZO (translated by Anzan Hoshin & Yasuda Joshu)
典座教訓(13回目の輪講)、2020年2月12日
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今日のテキストの原文は:
大宋國の諸山、諸寺、知事頭首の職に居るの族(やから)を見るが如きんば、一年の精勤爲りと雖も、各三般(さんぱん)の住持を存し、時と與(とも)に之を營み、縁を競ふて之を勵む。
已に他を利するが如く兼て自利を豐にす。叢席を一興し高格を一新す。肩を齋(ひとし)うし頭を竸ひ踵を繼ぎ蹤を重んず。
是に於て應に詳(つまびらか)にずべし。自を見ること佗の如くなるの癡人(ちにん)有り。佗を顧ること自の如くなるの君子有りことを。
古人云く、「三分の光陰二早く過ぐ、靈臺一點も揩磨(かいま)せず。生を貧り日を遂ふて區區(くく)として去る。喚(よ)べども頭を囘らさず爭奈何(いかん)せん」と。
須(すべから)く知るべし未だ知識に見(まみ)えんざれば、人情に奪は被(る)ることを。
憐むべし愚子長者所傳の家財を運出(うんすい)して、徒(いたづら)に佗人面前の塵糞と作すことを。
今は乃ち然かあるべからざるか。
嘗(かつ)て當職を觀るに前來の有道、其の掌其の徳自から符す。
大イの悟道も、典座の時なり。洞山の麻三斤も、亦た典座の時なり。
若し事を貴ぶべき者ならば、悟道の事を貴ぶべし。若し時を貴ぶべき者ならば、悟道の時を貴ぶべき者か。
事を慕ひ道を耽(たのし)むの跡、砂(いさこ)を握て寶と爲する、猶ほ其の驗(しる)し有り。形を模して禮(らい)を作す。屡(しばし)ば其の感を見る。
何(いか)に況(いわん)や其の職是れ同じく、其の稱(しょう)是れ一なるをや。
其の情其の業、若し傳ふべき者ならば、其の美其の道、豈に來らざらんや。
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Instructions for the Cook (Stanford translation)
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