無題
一至
座禅 作務 座禅 作務 座禅 作務
安泰寺に来て般若心経は法要の時に薄っすら聞こえただけ
日々考える事は明日の典座メニューと来年を迎える事ができないかもしれない鶏の運命、ルームメイトのラトビア人が何故に寒い冬を迎えようとしているのに寝る時も起きる時も部屋の襖と障子を 開けっぱなしにしているのか?についてだ
What is 仏教?
泥に塗れ木陰の下にクタクタになった腰を下ろし空を見上げる
山頂から鳥や虫、鹿の鳴き声が風と共に私の身体を突き抜ける
土の染み付いた手 で収穫されたばかりの米を太陽と大地に心から感謝していただく
暑いお湯で疲れ切った身体を温める喜び
座禅中のヘンリックのイビキの音で目が覚め
日本語の喋れないラトビア人と英語の喋れない日本人が寝起きを共にする
ワイルドな禅ガーデンを見ながら真っ赤な顔をした彼を思う
安泰寺はお前が作る
お前なんてどうでもいい
そうだ私なんてどうでもいい、私はいない
私は泥であり、山であり、鹿であり、ヘンリックであり、ラトビア人であり安泰寺である
This is 仏教
般若心経を唱えることはないが
今日も私は空を生きる。
PS
最近襖は閉めてくれるようになりました
ありがとうホウゾウ